社会保険労務士、社労士、マーケティング、コンサルティング、ヒント集
 
 
 
 
 
 
 
 
 

社会保険労務士事務所、社労士事務所、マーケティング、コンサルティング、小さなヒント

株式会社エフ・ビー・サイブ研究所
             
【Vol.040】総合戦略:社労士業の“弱点”克服で新たな飛躍の基盤を作る!
             

  企業組織の中に、一つ、何が仕事なのか分かりにくい部門があります。それは総務とか庶務と呼ばれる部門で、こう言ってよければ、忙しい割に存在感の薄い部門かも知れません。
  ところが、社会保険労務士事務所の仕事は、この総務や庶務の延長上にあることが少なくないのです。もちろん、“人事”も社会保険労務士事務所の範疇だと言いたいところですが、残念ながら、“人事部門”を持つ中堅中小企業は多くありません。それは“社長が自分でいつの間にか考える”分野に他ならないのです。
  ただ、なぜ今、改めてこんな指摘をするのでしょうか。それは、この発想に立ち帰らなければ、今“目の前にある危機”を乗り越えるのは難しいかも知れないからです。


             
   
    【01】 明確な“コンセプト”ではくくれない仕事?
   
        総務や庶務は“忙しい割に存在感が薄い”部門だと申し上げました。なぜ、そんなことになるのでしょうか。それは、重要な仕事をしていないからではありません。ただ“業務のコンセプト”が明確ではないのです。“明確なコンセプト”ではくくれない仕事が多いということです。
  たとえば、営業部門なら、やるべきことは明確です。経理や業務も同様でしょう。そのため、たとえば『その仕事は営業とは関係がない。別の部門の仕事だ』と、比較的容易に言えます。しかし、総務や庶務は、何をするセクションかが明確にならないため、種々雑多な仕事が舞い込みやすいのです。
  もしかしたら、『その仕事は総務とは関係ない。別の部門の仕事だ』と言えるケースは少なく、むしろ『この仕事はどの部門の仕事でもない。だから総務の仕事かも知れない』と言わざるを得ないことの方が多いかも知れません。
  しかし、それの“どこ”が、社会保険労務士事務所にとって問題なのでしょうか。
       
   
    【02】 “そこ”が会計事務所と異なる!
   
        その問題は、“経理”あるいは“会計”と呼ばれる部門をサポートする会計事務所とは“違う”というところから始まります。つまり、会計事務所なら『これは私の仕事、だから顧問契約をしましょう』と言いやすいのに、社会保険労務士事務所では、どのような提案をしても、『誰の仕事でもない業務を私がサポートします』というニュアンスでしか“語れない”ケースが多いと言うことです。
  それが、従来、社会保険労務士事務所の先生方の“労が多くして益が少ない”、あるいは“顧問契約ができたとしても、安価な上に、顧問料の範囲内で、あれもこれもさせられる”という状況を招いていたのかも知れません。別の視点から『業務内容が明確な給与計算代行が一番(事業としての)実りが多い』という状況を作っていたとも言えるはずです。
  しかし、なぜ“それ”を今、改めて問題にするのでしょうか。
       
   
    【03】 なぜ今“そこ”を問題にするのか?
   
        それは、実は会計事務所の“顧問契約”の社会的認知に、様々な意味で陰りや限界が明確になりつつあるからです。今までなら、会計事務所も士業、社会保険労務士事務所も士業、だから『会計事務所のように顧問契約するのが普通ですよ』というスタンスをとることもできました。しかし、こう言ってよければ、会計事務所自体が“顧問契約維持”に四苦八苦している中では、『で、社労士先生は、何をしてくれる人?』という経営者の問いに、明確に答える必要性が、益々出て来てしまっているということです。
  そんな問いを発せられた時、『手続きや労務トラブルが発生した時に、お役に立つ事務所です』というニュアンスでは、提案の迫力に欠けてしまいます。どんなに実力に乏しい経営者でも、あるいは問題対応力のない経営者ほど、『いざという時は何とかなるわい』と考えているため、提案のニュアンスがなかなか伝わらないのです。
       
   
    【04】 明確なコンセプトでくくれないことが社労士業の対価を圧迫
   
        そのため、給与計算代行のような“業務内容が明確な提案”が主流になります。もちろん、それは問題ではあり得ませんが、“成果の明確なところには過当競争が生まれる”という経済原則の中で、益々“仕事の対価”が圧迫されるという“問題”は出るはずです。たとえば、 計算業務を中国に出しても、他の事務所は、もっと安い国に外注体制を取るかも知れません。
  そこで、一つの業務にこだわらず、助成金、就業規則提案、給与規定の見直し、退職金制度の見直し、社員研修等々、様々な展開に取り組む必要性が生まれます。ところが、ここでも“成果の明確なところには過当競争が生まれる”という経済原則は遠慮してくれず、ズカズカと入り込んできて、“実りの多い仕事の芽を摘む”のです。
  更にもう一つ、克服しなければならない問題があります。それは、今度は会計事務所と共通した課題なのです。
       
   
    【05】 “顧問契約締結”さえも解決にはならない?
   
        総務も経理も、収益部門ではありません。しっかり仕事に励めば“利益が出る”とは思えない部門です。もちろん、手を抜くと損失は出やすいのですが…。そのため、『利益のために我が事務所とご契約ください』というスタンスが、なかなか取れないでしょう。
  そのため、昨今のような、企業の事業縮小や事業撤退の中で、関与先が減った時も、“新たな関与先を開拓する”のが難しのです。それは申し上げるまでもなく“こうしましょう”と、積極的なゴールを作りにくいからです。
  その結果、どうしても社会保険労務士事務所の提案は、、助成金、就業規則提案、給与規定の見直し、退職金制度の見直し、社員研修等々、個別案件タイプにならざるを得ません。そんな状況下では、“個々の契約”が成立しても、必ずしも“経営”の領域で、経営者との深い関係は形成できないのです。
  しかも、既に申し上げました通り、そんな“個別の提案”を超えて、経営者との深い関係を形成してくれるはずの“顧問契約関係”が、残念なことに、期待通りに機能してくれそうにないわけです。
       
   
    【06】 “顧問契約”以外の新たな“ポジション”が必要!
   
        そのため、どうしても『経営の“こういう課題”で経営者であるあなたと、長くお付き合いしながら活動を蓄積して行かなければなりません』と積極的に言える“コンセプト”が不可欠になります。それも、就業規則や人事制度という“他の事務所との違いが分かりにくい広い分野”ではなく、“これぞ我が事務所の強み”と言えるものが、益々重要になるのです。
  社会保険労務士事務所も“売りの切り口=商品力”を、一層磨きあげなければならなくなりました。と、申し上げるより、『士業も他のビジネスと同様の“事業としての努力”に取り組まなければならなくなった』ということかも知れません。新しく起業する時のように、“事業開発”的な要素を強く、意識し直す必要があるということです。
       
   
    【07】 取り組むべきことは決して“難しい”テーマではない!
   
        ただし、それが“面倒なもの”では、労を増やすだけになりかねません。また、現在の社労士業とかけ離れたものになっても、前には進みにくいでしょうし、活動準備に必要以上のエネルギーを要してしまいます。
  そのため、今後の“取り組み”は、“ヾ存の社労士業務の再編成から始めること”、“⊆厦士先生の提供業務を一言で伝え得るような積極性を持つこと”、“社労士先生のサービス提供方法を事業(商品)らしく再構築すること”が基本になるはずです。
  つまり“ヾ存業務”を“△くり込むコンセプト”を打ち出しながら、“6般海猟鷆(法を事業的にする”ことが重要だと考えるわけです。そして、その3点をベースに置くなら、その後の“発展的部分”も、比較的容易に見えて来るかも知れません。
   
    【08】 少しレベルを落として普及させるのが実はビジネスの真骨頂?
   
        ビジネスは“専門見識”とは違い、必ずしも、と言うか多くの場合、“深める”ものではなく、“広げる”ものです。つまり、更なる“発展部分”は、更に高度なノウハウや見識を要する部分ではなく、むしろ、“既にある見識をより広い層に伝達する”というイメージになります。
  逆に、今まで、士業事業を発展させようとして、より高度な業務やノウハウに取り組もうとしていたとしたら、“ビジネス化発想”には、ある種のカルチャーショックを受けるかも知れません。なぜなら、こう言ってよければ、“レベルを落とさなければ普及しない”ものも少なくはないからです。
  その意味で、筆者は、社労士業界は、“もっとレベルの低い仕事を効率的かつ効果的にビジネス化すべきだ”と感じることが少なくないのです。
       
   
    【09】 2つの手掛かり
   
        そんな発想からも、理屈より“実践事例”でイメージを作ることを目指し、現在までに、2つのCD講座を作成しています。歴史的とも言える大きな転換期に際しては、通常期のように“目前のニーズ変化に合わせて方向を調整する”より、たとえ“目前のニーズを一時的に無視しても事務所の意志”を固める必要があります。
  この意志が薄ければ、目先に惑わされて、長期の基盤が作れないからです。そのため、まずは、考え方や例示的イメージに接していただきたいと思うのです。私どもの見解ばかりではなく、他の考え方や事例も、大いに研究されるべきかも知れません。
  しかし、最終的には、誰かのマネや模倣ではなく、“自分の中の深い部分から湧き上がって来るような可能性”を探りたいと考えられる先生方と、具体的な成果を着実に積み上げる活動に、取り組みたいと願ってやまないのです。
     
     
   
 
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