公認会計士、税理士、社労士、マーケティング、コンサルティング、ヒント集
 
     
 
 
 
 
 
 
 
 

会計事務所、社労士事務所、保険代理店、生保営業、ヒント集

株式会社エフ・ビー・サイブ研究所
             
【Vol.001】活動の基礎:《釣った魚》がエサをくれる〜それが《現代の驚異》?
             

  以前は『釣った魚にエサはやらない』という言葉が流行りました。たとえば、保険営業で、すでに契約した先には、それ以上のサービスをしないとか、士業事業で、顧問業務に満足している先には、特段何も追加支援をする必要はない、などと考えてしまうことを指します。
  しかし《釣った魚》だからこそ、エサを与えないと死にますし、それどころか《釣った魚》が逆に、エサを与えてくれることもあるのです。


             
   
    【01】顧客を“魚”に例えるのは大変失礼だが…
   
        顧客を“魚”に例えるのは大変失礼な話ですが、顧客サイドに立つと、痛切に感じることがあります。それは、保険営業の皆様であれ士業先生の皆様であれ、専門性が高い先と“契約”すると、結果として“その契約先以外からの情報が入らない”覚悟を持つ必要があるということです。
  『いやいや、この情報化社会で何を言うか』と言われるでしょうか。確かに、どの先とも契約していない時は、この世は“情報化社会”なのですが、特定先と契約すると“いけす”に入ってしまうことが多いのです。“いけす”とは、釣られた魚が泳ぐ水槽のようなものです。
       
   
    【02】情報化時代の“いけす”?
   
        専門性の高い皆様は、その分野では顧客より深い見識を持ちます。当たり前ですね。そのため、顧客は皆様方の話に“容易にごまかされる”のです。もちろん、これは不適切な表現ですが、仮に“ごまかされたとしても、それを確かめるすべがない”ということです。
  一般に専門家は、他と契約している先には冷たいですし、熱い人は、契約を奪おうとする気満々で、親身に相談に乗ってくれているようにも見えません。顧客は、自分が“よくは知らない”世界で、まるで“いけす”に閉じ込められたように、情報不足に陥るのです。
       
   
    【03】釣った魚の“エサ”
   
        士業顧問サービスは“保険商品を売り切る”保険営業とは違う、と思われるでしょうか。否、もし、ひたすら業務提供に徹して、経営者に“新たな刺激”を与え得ていないなら同じことです。
  もう一度、失礼な言い方をしますが、では“釣った魚にやるエサ(刺激)”とは何でしょうか。それは皆様方が額に汗して“サービス”を強化することなのでしょうか。もちろん、無理がなければ“サービス強化”に反対はしませんが、それだけが大切なのではありません。
       
   
    【04】何より大切な《相談できる安心感》
   
        大切なのは、皆様の契約先が“いつでも困ったら相談できる”という《安心感を持てる》ことです。あの“契約(恋愛)時と同じように、聞いたら親身に応えてくれる”、そんな信頼がエサなのだということです。
  お勧めしている《定例情報発信》では、そんな既存先との信頼関係形成をも視野に置きます。『こんな問題ありませんか』『こんな風にしている方もありますよ』という姿勢を乗せた“情報”が、『ああ、この専門家は相談を受け付けてくれるようだ』という安心感を生むからです。
       
   
    【05】そんなことなら“やっている”?〜ちょっと待ってください!
   
        そんなことなら『毎月事務所通信をしている』『頻繁に電話を掛けている…』と言われるかも知れませんが、ちょっと待ってください。もしその内容が、保険の話、士業の話なら、“エサ”にはなっていない恐れがあります。顧客が話の内容にピンと来なければ、食いつくことができないばかりか、『この人、自分の得意分野の話しかしない』などと思われがちだからです。
  “発信情報”の内容作りには、そんな難しさが常に付きまとうのです。情報は『ああ、なるほど、この専門家は、自分の専門分野ばかりではなく(客である)私の事情に詳しいな』と感じさせるものでなければなりません。
  顧客は《専門性一辺倒の人》ではなく《自分の事情に詳しい人》に相談します。コミュニケーションがとれないと困るからです。
       
   
    【06】釣った魚にもらう“エサ”?
   
        情報作成の技術論はさておき、では“釣った魚にエサをもらう”とはどういうことなのでしょうか。それは、関係が深くなった先から受ける相談こそが、顧客を本当に知るための“ほとんど唯一のチャンス”になるということです。
  逆にいくつか深刻な相談を受け、それを解消した経験を積むと、新規先にも既存先にも、皆様は“深く相手の事情を考えながら話す”ようになっているはずです。どこかで覚えた“トーク”ではなく、また専門知識の披露でもない“パワフルな言葉”が、自然に口をついて出るということです。
       
   
    【07】お客様からいただく“糧(かて)”
   
        それは誰のおかげでしょうか。もちろん、皆様方の“いけす”に入ったお客様の“相談”のおかげですし、その“相談”に親身になった皆様の体験の成果でしょう。非常に失礼なテーマ設定をしましたが、既契約先や関与先と、有効なコミュニケーション構造を作るということは、顧客にとっても皆様にとっても、まさに“ビジネス発展の糧(かて)”なのではないかと思います。
  はじめから“エサ”などと呼ばず“糧(かて)”と言っておけばよかったかも知れません…。
       
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