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株式会社エフ・ビー・サイブ研究所
             
【Vol.032】事業視点:いわゆる“勝ち組”に共通する“ポイント”とは…?
             

  今ではあまり話題にされなくなったようですが、一時“勝ち組”と“負け組”の描写が流行りました。そして、その“勝ち負け”感覚は今もなお、私たちの心の深いところに“根ざしている”かも知れません。
  しかし、いわゆる“勝ち組”とはどんな人たちの集団なのでしょうか。そして“負け組”とされる人たちと何が違うのでしょうか。士業事務所の経営に限らず、“関与先企業”を見る目、あるいは指導する視点として、“勝ち負け”感覚に、現実的な視点を向けてみようと思います。


             
   
    【01】 複雑になった“勝ち”と“負け”の境界線
   
        “一億総中流(日本人は皆自分を中流だと思っている)”と言われた昭和の後半から、平成には“二極分化”が進み、“勝ち組”と“負け組”が様々な形で分けられるようになりました。当初には、勝ち組は外見上勝ち組らしくありましたから、両者の区別は比較的容易で、そのためマスコミなどでも、シンプルに取り上げ得る話題の一つになっていたかも知れません。
  しかし、今や“何”が勝ちと負けを分けるのかが曖昧なばかりではなく、従来の“勝ち組”らしき人たちが、実は案外苦しんでいる一方で、従来の“負け組”の中にも、必ずしも“負け”とは言えない要素が見え隠れし始めているのです。
  限られた紙面では、個々の事例をご紹介することはできませんが、事例を飛ばして、一気に“本来的な意味で勝ち組と言えるポイント”に目を向けることにいたしましょう。
       
   
    【02】 たとえば“貯蓄”を例にすると…
   
        たとえば“個人”が、不安だから貯蓄をするとします。その際、“たくさん貯蓄をした”から、自分のことを“勝ち組”だと思い込むかも知れません。事業で言えば“客数が多い”、あるいは“関与先数が多い”ということでしょうか。ところが、特定の“目的”によるのではなく、単に“不安”から貯蓄した人には、二つの問題が残るのです。
  その一つは“では、いくら貯蓄すれば安心なのか”という貯蓄達成レベルが不明確だという問題です。不安から始めたことは、なかなか安心に至りません。実は『お金が貯まれば貯まるほど、一緒に“不安”も貯まるからだ』などと言うと、怪しげな話に聞こえるかも知れませんが、次の二つ目の問題に目を向けると、それが案外“怪しくもない”話になるのです。
       
   
    【03】 二つ目の問題とは?
   
        “貯めた”時、“これでOK”という基準、つまり“目標”や“目的”を持っていなければ、貯蓄の取り崩しは“大きな不安”を招きます。これが二つ目の問題です。不安解消のために貯蓄しているのですから、貯蓄を取り崩すと不安状態に逆戻りしてしまうからです。たくさん貯蓄を持ちながら、本当に“ケチ”としか言いようのない暮らしをしている人が多いのは、そのためでしょう。
  そして、今、そんな人が増えたために、この国の経済は停滞してしまい、その結果、財政破綻の危険が生まれ、今や“国家財政の赤字補てんのために個人預金が狙われる”という“悪循環”が始まろうとしているとも言えるのです。
  関与先を増やす、あるいは収入を増やすことで“安泰=勝ち組”になると考えた事業でも、増えたものが“減る”のは、想像以上に不安だし苦しいでしょう。スケール維持のため、失うものも決して小さくないかも知れません。
  これは“漠然”と活動してしまった時に、必然的に訪れる宿命のようなものです。
       
   
    【04】 今なお“勝ち組”なのは…
   
        では、今“勝ち組”とはどんな人たちなのでしょうか。“勝ちのパターン”は様々でしょうが、そこには共通するポイントが見えて来ます。
  たとえば建設業界は、リーマンショック以降、すでに本格的な氷河期に入る勢いですが、その中でも“リフォーム業”には熱気があります。新築よりも古い建物の“リフォーム”を求める人が増えたからでしょう。東京都でも、築50年を過ぎたUR住宅(昔の都営住宅)は、建て替えではなく、リフォームで活用する構えのようです。
  また、ある地域の住宅街でも、比較的大きなクリーニング店が“古着屋ショップ”に生まれ変わりました。最初は“疑心暗鬼”でしたが、今や案外盛況なのです。
  古着屋ショップの経営者はもちろん、『してやったり!』と言う顔をしています。“勝ち組”感覚に浸っているのでしょうか。しかも、それは単に“盛況”だからではなさそうなのです。
       
   
    【05】 “勝ち組”感覚のベース
   
        住宅リフォームや古着屋の経営者が“したり顔”をしているのは、何より“今後の展望”が見えるからです。まず“�〔楡茲傍劼�いる”、そして“��告知いかんで今後も増える”、更には“�6ゝ訃ι覆郎8緜垢�事欠かない状況にある”という、“�ー蠅瓦燭�”、“�∩�大期待”、“��商品無尽”の感覚が、彼らの“勝利者としての表情”を作っているということです。もちろん、古着屋ショップの全部が全部そうなのではなく、勝ち組は“�´↓�”を認識している人に限ります。
  たぶん、この先、曖昧な感覚で進出する企業には、逆に“-1)手ごたえなし”、その結果“-2)展望開けず”、更に“-3)仕入れ価格や人件費が合わない”という“逆要素”に見舞われ、“負け組”を認識せざるを得ないケースに追い込まれやすくなるでしょう。
  “勝ちと負けの差”は“何をしているか”にあるのではなく、“どのようにしているか”にあるからです。古着ショップ(何)をするかどうかではなく、“どのように”古着ショップをするかにあるということです。そして“どのように…”に集中するためにこそ、必要なものがあるのです。
  もちろん、士業でも一般企業でも同じです。
       
   
    【06】 勝ち組に“近い”と言える要素
   
        では“必要なもの”とは何なのでしょうか。できるだけシンプルに捉えるなら、必要なものを見つけ出すポイントは“種”にあると言えそうです。自分の中の“種”、つまり咲かせた花が実になって、その実がつけた“種”そのものがポイントだと言うことです。
  たとえば士業ビジネスでも、先生方がこれまで蓄積されて来た“体験(咲かせた花)”が“智恵(実)”になって、その智恵(実)の中に見つけた“種=可能性”が、これからの展開の“全てを決める”と申し上げたいのです。
  “種”がない人は、急いで種を作り出さなければなりませんが、ご自身の中に“種”になるような“体験の果実”を持っておられる先生方は、今後それを“花”にまで育て上げられるという点で、勝ち組に最も近いと言えるのではないでしょうか。
       
   
    【07】 現状のような状況で求められるポイント
   
        逆に、“日々ぼんやり”と過ごしてしまい、何が“体験の果実”なのかが良く分からないような状況では、“体験”の蓄積の結果生まれる“智恵”など望むべくもないからです。自分の“智恵(実)”の所在が不明なら、どこに“種=可能性”があるかを見つけ出すのは至難の技でしょう。
  『それは勝ち組のイメージとは違う』と言われるかも知れませんが、勝ち組の姿も“春”と“冬”では大きく異なります。真冬のような昨今、春のように爛漫な花を咲かせているのではなく、次の春に花を咲かせる可能性を十分に帯びた種にこそ、勝ち組の要素があると言うことです。
  もちろん冬にも花は咲きます。美しい花を咲かせる花は決して少なくありません。しかし、秋から冬に咲いた花は“実”を付けていないことが多いのではないでしょうか。
  士業ビジネスも、現状の“顧客の要望”に振り回されるのではなく、先手を打って“顧客に提案すべき種(展望)を持っている”先生の方が、“勝ち組”に大いに近いはずなのです。 それは一般企業でも同じです。今、顧客のニーズに振り回されているのではなく、“顧客をリードするべき何か(種)”を持っている企業こそ、“勝ち組”に近いのです。
       
   
    【08】 “種”を活かす二つのステップ
   
        ただ、『提案すべきことはあるが、それが“種”になるとも“勝ち組”のポイントだとも感じない』としたら、“�〔楡茲寮�果”に乏しいからかも知れません。成果がなければ元気が出ませんが、“最初”の成果は、ちょっと見には発見できないほど“小さい”ことも少なくありません。
  そのため、まずは“広く”狙うのではなく、“ステップ1:提案内容を徹底的に磨き上げ”て分かりやすくするとともに、“ステップ2:ターゲットを少数に絞って小さな成果を狙う”ことが肝要です。
  “種”は微妙なもので、急ぎ過ぎても芽が出ません。必要以上に水をやっても腐るだけです。ただ、小さな成果を着実にモノにする“ステップ・バイ・ステップ”式活動こそが、 “�ー蠅瓦燭�”に足を掛け、“�∩�大期待”や“��商品無尽”を狙い得るポジションへ導いてくれるのでしょう。
       
   
    【09】 二つのステップを実践的に捉えると…
   
        そうしたステップに向かうためには、まず、これまでの“体験”の徹底的な再認識が必要だと思います。今まで、“もう一度やったら以前よりもはるかにうまくできる”と言えるもの、つまり“智恵にまで高められた体験”が、どの分野にどれほどあるでしょうか。これを探すことが第一ステップです。
  顧客がどう思うか、あるいは有名なノウハウかどうかではなく、“再現性のある体験=智恵”の発見こそが大事なのです。そして案外、この“蓄積された智恵”の発見が難しいから、結果として“勝ちや負け”の状態が生まれてしまうのでしょう。
  “自分の身に付いた智恵の発見”なしには、何をやっても、結局誰かに利用されるだけで終わる…、それが“激烈な二極分化(弱肉強食)社会の掟”なのかも知れません。
  更に第二ステップとして、“智恵”を分かりやすい“提案”に形成して、少数の先をターゲットに“無理のない成果”を獲得しながら、徐々に活動範囲を拡大して行く…、そんなイメージが湧いたところで、私たちは、すでに“したり顔”になっているかも知れないのです。 “勝ち組”とは、将来に“現実的な可能性”を持っている人のことであり、決して“これまでの成果を収穫しつくして先行きを見失った”人ではないからです。
       
   
    【10】 “テーマ”は絞り込む一方で“視点”は広げる!
   
        不安解消のために、無理な顧客確保や顧客拡大に走ると、結局不安構造を拡大するだけに終わりかねません。勝ち組は、将来の“種”を見失った時点で、負け組に転落します。しかも今、その“種”は、誰かがくれるものではなく、自らが“自分の体験”の中に探し出すべきものなのです。
  そうした“種の発見・整形”や、その“提案案件”化、更には“初期成果の獲得”までを含め、事業“再”開発型活動と呼べるかも知れません。ただし、それはゼロから何かを生み出すのではなく、何でもないこれまでの“日常活動”の中に、新たな“種”を発見して行く活動です。それは確かに難しい一方で、結構面白い取り組みでもあります。
  ただ、ご自身ではなかなか気付きにくいところもあると思われるため、“種”を見つける視点や、それを“智恵=ノウハウ”に磨き上げるポイントについて“継続的”にお伝えするために、今年も毎月の“通信(会員向け機関誌)”や様々な“教材”を作成してまいりたいと考えています。また“新たな可能性創り(目先の成果獲得)”に関しては、個別にご支援させていただく皆様を、今年はもっと増やせるのではないかと意気込んでいます。筆者自身の迷いが、また一つ消えたからです。
  今年(2012年)は、更にテーマの焦点を絞りながら、逆に実践視点は範囲や幅を広げながら、お届けしたいと考えています。本年もよろしくお願い申し上げます。
       
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