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会計事務所、マーケティング、コンサルティング、ヒント集

株式会社エフ・ビー・サイブ研究所
             
【Vol.067】:士業が士業らしく“収入”を拡大する“正道”確立の土台となる視点
             

  専門業の“営業”は、一般事業の営業とは根本部分が異なります。その違いに注目しなければ、いわゆる“セールスの一般手法”と同様、確かに顧問料を値下げしたり、“お願いセールス”をしたりする必要が出るかも知れません。
  そしてそんな時“営業嫌い”感覚が倍増してしまうのでしょう。
  逆に“専門業の営業ポイント”を明確におさえるなら、専門業は、ただ“静かに正論を語る”だけで、営業チャンスを獲得することが出来ます。そして、その“ポイント”から専門業自体を見直す時、提案チャンスはあるのに“売り物”がないという状態も、ある種の“思い過ごしだった”と感じるようになるはずなのです。


             
   
    【01】 話に共感する経営者に“売る”べきものがない?
   
        セミナーの講師に招かれて、主催者からも受講者からの“喝采”を得たとします。皆に喜ばれたわけです。それは、もちろん“名誉”ですが、確かに“実利”にはつながらないかも知れません。“喝采”した人に“売る”べきものがないように感じてしまうからです。
  “では、顧問契約を…”というお勧めも、やや唐突ですし、書籍を売るだけで終わるのも小さい成果に過ぎません。どんどんと“顧問先”を開拓できた頃ならいざ知らず、今では、“マネジメントの正論”を聞かせる場の設定や、その効果にも、様々な疑問が生じてしまいやすいのです。つまり『セミナーをしても、紹介を受けて提案しても、結局“成果”が得られない気がする』ということです。
       
   
    【02】 “マネジメントの正論”より大事なモノとは…
   
        それでもなお、チャンス拡大のために“営業”活動をしようとすると、自然に“総論的なメッセージ”強化の方向に進みがちになるかも知れません。セミナーばかりではなく、ホームページの内容や紹介者の覚えをよくする“工夫”に走るということです。
  しかし、その方向の強化は“専門業の営業活動”ではなく、“セールス活動”だと申し上げたく思います。もちろん、セールスは、いかなるビジネスにも“必要不可欠”なものですが、その“セールス”が意味を持つのは、“売るべき商品”がある時“だけ”なのです。
  いわゆるセールスパーソンは、会社が“売るべき商品”を持つために、セールスに専念すれば事足ります。そして、そんな“セールス技術”が、世間には“営業ノウハウ”として紹介されるわけです。自事務所に“商品”があるなどと考えてもみない専門業が、世間の“営業ノウハウ”に違和感を抱くのは、当然のことでしょう。
       
   
    【03】 専門業の“営業”とは?
   
        では、専門業の“営業”とは何なのでしょうか。士業そのものの“商品”は、当初、“国家資格による法的手続きの代行業務”でした。商品は、非常に鮮明だったわけです。そのため、“営業”を意識することなく、“紹介促進活動”という、いわば“独特のセールス=営業の一部”で、こう言ってよければ“十分”だったわけです。
  つまり、専門業の営業とは、国が“士業の国家資格活動”を“買い手がつく商品”にしたように、今度は自らの力で“顧客が支払いをする対象を明確化する”ことに他ならないのです。一般企業では、商品化と販売に時間差があるため、商品化を生産とか仕入とか呼んで“営業”と区別していますが、専門業は本来、“いつでも自分の見識から支払いの対象(商品)を創り出せる(はずである)”ため、この区別がつけにくいし、必要ないのです。
  そのため専門業の“営業”は、①自分の見識を商品化して顧客の支払い対象にし、それを②実際に販売することの総体、つまり“営業=①+②”で考えなければ、大切なビジネス・ポイントを見失いやすいのかも知れません。
       
   
    【04】 一時はコンサルティングが希望の星だったのだが…
   
        そのため、一時、士業は経営コンサルティングに向かわなければならないと言われたのでしょう。そこには、プロのコンサルタントには、“自分の見識を即座に支払い対象にし、それをうまく販売する”という“イメージ”があったかも知れません。
  ところが、経営コンサルティング業界ほど、“商品開発”見識に乏しい業界は少ないと申し上げたくなるほど、コンサルティングは“商品”とは無縁に展開されています。誰かが作った“ノウハウ商品”を、ひたすら販売しているセールスマン的コンサルタントも少なくないのです。
  商品化されたノウハウを販売しない経営コンサルタントでも、多くの場合、顧問契約形式で展開する“士業ビジネス”を真似て作られたと考えられる節があるため、コンサルティング展開が“士業の収益向上”につながらなかったとしても、無理はないと考えざるを得ません。
  しかも、コンサルタントに“商品”を提供すると、“コンサルティング=上、商品=下”という意識の中で、商品化の芽を、驚くほど容易に見過ごしてしまうことが多いのです。コンサルティングができなければ、コンサルティングの商品化はあり得ないし、逆に、コンサルティングができるなら、ちょっと視点を変えるだけで、商品化は容易なのですが、社会通念は、想像以上に“固い”ものだと感じて来ました。
       
   
    【05】 いかなるビジネスにも“商品”がある!
   
        ただ、いかなる事業にも“商品”は不可欠です。たとえば、医業でさえ、病気を治すことの対価として収入を得るなら、ほとんどのケースで成り立たないでしょう。病気が治ろうと治るまいと、“診察”という商品化された行動があるため、収入が確保され、活動を継続することができるのです。
  そして、医業が無意識に生み出した“診察”という商品や、国家が法律で生み出した“手続き代行”という商品と同様に、“士業の何でもない日常的活動”を、“商品”にして収入を獲得すべき時が、今、来ているのだと感じています。
  なぜなら、そうできないと、士業ビジネスは、顧客の減少と収入単価の低下の中で、今後成り立ち行かなくなる恐れがあるからです。
       
   
    【06】 なぜ士業の日常活動から“商品”を生み出すのか?
   
        しかし、なぜ“士業のなんでもない日常的活動”を“商品”にしなければならないのでしょうか。それは、国に提出する正式文書を“作る”過程に、“マネジメントの神髄”のようなものが、多数、こう言ってよければ“転がっている”からです。それは一つや二つ、あるいは十や二十ではありません。まさに、油田のように、汲み上げさえすれば湧いて出るはずのものなのです。
  一般に売り出されているコンサルティング・ノウハウを購入するより、新しい事業を始めるより、事務所内の“普通の活動”を、商品概念の中で“再編成”する方が、はるかに実りが大きいと、申し上げたく思います。
       
   
    【07】 士業界の中で“ある言葉”が聞こえ始めるのを待っていた!
   
        ただ、そんなことができるのでしょうか。できたとしても、それは容易なのでしょうか。
  その方法や視点については、折に触れてご紹介して参りましたが、それ以前に、従来は“マーケティング活動=士業らしい知的セールス活動”へのご案内に力を注いでまいりました。従来形式の“顧問契約獲得”も、そう簡単に放棄すべきものではないからです。同時に、新しい“商品”を持っても、“知的セールス活動”ができなければ、いわゆる“宝の持ち腐れ”になってしまうからでもあります。
  そのため、ある言葉が“聞こえて来る”のを、ひたすら待ち続けていたのです。その言葉とは、冒頭にも記しましたように、『私達には“売る”べきもの、“売れる”ものがない』という士業先生ご自身の叫びです。それはまさに、せっかく評判の良いセミナーをしたのに、そこで『これどうぞ』と差し出すものがない、あるいは、経営者に『貴重な気付きが得られました』と喜ばれた時に、『では、これに取り組んで…』と差し出せるものがないという叫びです。
       
   
    【08】 枯渇感が“プラス志向”に変わる時
   
        新しい活動は、“枯渇感”の中でしか目を覚ましません。しかし“枯渇感”は、コロンブスの卵のように、“身近なモノ”や“すぐにでも独自でできそうなもの”が追いかけないと、プラス志向に変わりません。そのため、今、“士業先生にとっては何でもなく見える行為”を、“これお幾らですよ!”と事業人に差し出せる“商品”にしてしまう発想が、非常に重要になると考えるわけです。
  ただし、いかに身近であるにせよ、商品化には“それなりの意欲”を持ってお取り組み頂く必要があります。簡単に、お伝えすべきことではないでしょう。
  そんな思いの中で、思い切って“活動のノウハウ化”、あるいは“商品化”の“実践的手法”を公開することに致しました。
       
   
    【09】 変革は“保守感覚”と“革新感覚”が手を結ぶ時に実を結ぶ
   
        大変革の時期には、どんな場合も保守と革新が対立するのが普通です。もちろん、保守派と革新派が対立することもありますが、自分の心の中で保守的感覚と革新的感覚がせめぎ合うことも少なくないはずです。
  しかし、本当の大変革は、革新と反動が繰り返されるように、保守と革新の両者が“手を結ぶ”ことなしには実現しません。本来の意味での“温故知新”でなければ、先に進むことも難しいということです。そのため、特に、これまでの“実績”に自信を持っておられる先生方にこそ、この“商品化発想”をご検討頂きたいと考えています。
       
       
     

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