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誰にでも“苦手”なタイプの客先があります。たとえば士業界には“大きな企業の経営者はどうも…”という先生がおられますし、保険営業には、企業経営者や医者が苦手なケースがあるようです。あるいは、交流会や酒の席など、インフォーマルな場で顧客と仲良くなれないという人もおられます。
なぜ? それは《何を話せば良いか》分からないし、《話題が途切れた》時の気まずさを払しょくする自信が持てないからかも知れません。
では、どうするか。実践的に考えてみましょう。
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【01】本当に“話し上手”が愛されて尊敬されるのか? |
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世に話し上手な人はたくさんいますが、その人達は皆、本当に愛され、尊敬されているのでしょうか。世に、話し下手な人は少なくありませんが、その人たちは皆、うとまれ、敬遠されているのでしょうか。そんなことはないはずです。
つまり、言ってしまうなら、その人の話が上手であって欲しいのは、その人の客ではなく、その人自身、つまり“自分自身”ではないかということです。実は、話し下手の自分自身が嫌いなだけで、案外相手は《話し下手》を嫌ってはいない、それが現実かも知れません。 |
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【02】そんな“精神論”ではなく… |
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『いやいや気持ちの問題ではなく、技術的な解決はないのか』と言われるかも知れません。ごもっともです。
そこで技術論に飛ぶなら、“場を持たせる人は自己完結型の話を持っている”と言えるかも知れません。落語家のように、自分だけでも話を終えられる“ストーリー”を持っているということです。逆に、インタビュアーのように、臨機応変に相手の話を聞き出せたり、相手によって話を創造したりする人は、確かに出来と不出来がブレるでしょう。そして、不出来(だと自分で感じる)時に、苦手意識に至ってしまうのではないかと思います。
いずれにせよ、マーケティングでは、話が弾んだからと言って成果が出るとは限らないのです。 |
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【03】盛り上がったかどうかは成果とは無関係? |
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筆者はしばしば、セミナーの講師を務めますが、セミナーには盛り上がる時と、その場ですぐにでも消えてなくなりたいほど盛り下がる時があります。しかし、どんな時でも、決して話を途中で辞めず、最後まで話し切ります。
そうすると、実は、アンケートの結果にほとんど大差は出ないのです。盛り上がったと思う時も、それほどでもありませんし、盛り下がったと感じる時も、それほどではないということです。話を最後まで行えば、ほとんど一定の“評価”が得られます。 |
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【04】不器用なA君が器用なB君に勝る? |
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営業現場でも同じでしょう。以前、不器用な営業担当者A君がおり、彼は、相手が不快な顔をしたり、イライラしたりするそぶりを見せるのに、平然と自分の話を続けて終えるのです。その彼の営業成績は、高いレベルでコンスタントでした。
逆に顧客とすぐに親しくなるB君は、訪問数が多い上に、いわゆる“鉄砲玉”で、なかなか帰って来ないのですが、営業成績は決してよくありませんでした。そんなB君は、自分の成績の悪さは『顧客が分かっていないからだ』と言っていました。一回一回、場が盛り上がるのに、成果が出ないのが不思議でしようがなかったのでしょう。 |
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【05】“話をきちんと終える”ことが成果への確実な道! |
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営業成果や説明成果、あるいはセミナーやコンサルティングの場での成果は、決してムードや印象で測れるものではありません。逆に、盛り上がるかどうかよりも『話すべきことを、きちんと全て話す』ことの方が、成果は大きいのです。
『それでも相手が聞いてくれなければ…』とは思いますが、どうせ契約しない客と盛り上がってもしかたがないでしょう。相手が聞かないなら、早々に引き揚げることも時には必要です。そして引き揚げると決めた場合は、話の途中であれ何であれ、潔く切り上げましょう。
最後まで話せ、と申し上げたことと矛盾するようですが、潔く切り上げると、次回の機会が作りやすく、そのため、結果として“最後まで話せる”ことが多いのです。 |
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【06】問題は《落語》のようなストーリーを確立しているかどうか |
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ただし問題は、皆様が落語家のように、5分でも15分でも、30分でも1時間でも、完結する話ができるほど、磨き上げた“ご自身のストーリー”を持っておられるかどうかです。
なぜ保険を勧めるか、なぜ士業として経営支援をするか、それを“なるほど”と思わせるストーリーで語れるかどうかが大事だということなのです。もちろん、それは経営者になら経営の話、個人になら個人生活の話、医者になら医業ビジネスの話など、“顧客の話”でなければなりません。
そうでなければ、よほどの達人でもない限り、話を切り出すチャンスがないからです。《顧客を主人公にしたストーリーを持つ》ことの方が、話術を磨くより大事かも知れません。 |
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【07】“ストーリー”展開が強く求められる最近の市場環境 |
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